2009/07/04

只今モナコです。
今日から、いよいよツールドフランス開幕です。
リクイガスのメンバーです。

ダニエレ・ベンナーティ
ローマン・クロイツィゲル
ヴィンチェンツォ・ニーバリ
フランコ・ペッリツォッティ
ファビオ・サバティーニ
アレクサンダー・クチンスキ
フレディック・ウィレムス
アレッサンドロ・ヴァノッティ
ブライアン・ヴァンボルグ 

クロイツィゲル、ニーバリ、ペッリツォッティのオールラウンダーと、ベンナーティのチームです。
アシストの5人は平坦で仕事が出来る事を条件に選出されています。たとえばドーフィネのモン・ヴァントゥーで区間優勝したシュミットは上の理由により呼ばれていません。チームタイムトライアルがあるのも理由ですが、やはりツールでのアシスト選手はパワーのある選手を選ぶ傾向にあるようです。
今年は例年以上に準備期間をとっての参加です。
スタッフは監督3人、ドクター1人、メカニック4人、マッサー5人、広報1人、コック1人、という体制。総勢24人の体制でパリを目指します。

あと日本人選手も応援しますよ。歴史的瞬間をこの目に焼き付けたいと思います。

2009/07/01

5/22の日記でも紹介した、テカールの販売元、UNIBELL社に訪問してきました。Mario_scerri
代表のマリオ・シェッリ氏から新たな施術法や今後受ける教育プログラムの日程、個人導入にむけた相談など、様々なアドバイスや提案、また興味深いお話をお伺いすることが出来ました。

以前も書いたように、テカールセラピーは機械の性能云々を語るものだけではなく、あくまで各徒手療家の施療技術が第一のセラピーです。同じ機器を使用しても施術家の治療方針や技術次第で当然異なる結果をもたらします。
サイクルロードレースの場合でも、各施術家によって利用法は様々です。マッサージ、カイロ、オステオパシー、鍼、など各施術家がそれぞれの施術効果を上げるために、テカールを様々な形で施術に織り込んでいます。Inselvini_con_damiano

写真下はツールドスイスにおいて、ダミアーノクーネゴ選手を施術する専属マッサージ師のインセルビーニ氏。マッサージを中心としながら、障害箇所の治療のみに絞ってテカールを使用し施術時間の短縮を図っていました。
ちなみに世界チャンピオンのバッラン選手は、レース後マッサージを行わず、同様の効果をテカールセラピーのみの施術で行っているようです。

明日からツール・ド・フランスでモナコに入ります。
マッサージ師のとっても、これから1ヶ月間は施術において時間との戦いになります。(移動も多いですしね)
それぞれに考えや工夫、準備があると思います。また現場でもいろいろな情報が飛び交うのでしょう。

2009/06/23

ツールドスイスが終了。
カンチェラーラやトニ・マルティンといったタイムトライアルのスペシャリストを山岳コースで振り落とすことができないまま終了。
クロイツィゲルは総合3位
最終日の長距離TTでは、抜かれても動揺せず最後まで落ち着いて走るよう、監督からも指示が出ていましたね。若い選手ですから、成績だけでなく、様々な経験をつむことも大切です。

明日はジロデルアッペニーノ。これからジェノバに移動です。

2009/06/13

Maglia_gialla 本日よりツール・ド・スイス開幕です。
リクイガスのメンバーです。

ローマン・クロイツィゲル
ダニエレ・ベンナーティ
クラウディオ・コリオーニ
ダニエレ・オス
ファビオ・サバティーニ
イヴァン・サンタロミータ
ブライアン・ヴァンボルグ
オリヴァー・ザウグ

クロイツィゲルと、故障から復帰のベンナーティが中心のチームです。
今年のコースは去年よりも高低差が多く、また距離も長くなってるとの事です。
前年の覇者クロイツィゲルにとってツールの前哨戦になりますが、もちろんここで成績を残せるのなら、それに越したことはありません。ただ、かなり厳しいレースになる事が予想されます。
クロイツィゲルのHPです。アクセスそんなに多くないとの事なので、リンクしておきますね。
http://romankreuziger.com/

2009/06/05

ドロミテ、パッソ・サンペレグリーノの合宿も10日目が過ぎました。
標高2100メートル、スキー場の目の前にあるシーズンオフで休業中のホテルに滞在しているのですが、朝ベッドメイキングは来るものの、基本的には従業員がいないホテルを貸しきって合宿を行っています。
コックは最初の6日間帯同していましたが、本業のため下山、現在は選手、スタッフの当番制。厨房にて皆で、あーでもない、こーでもないとガヤガヤやっております。
この時期に2週間規模の合宿を行うことは私の経験では今までありませんでしたが、シーズン中にもう一度集中的に体のケアをし、各選手が目標(ツールドフランス)に向け納得のいくコンディション作りが出来るという点で、とても意味のあるものだと思います。
シーズンが始まってしまうと、チーム本拠地近くに住む選手と、専属でマッサージ師がつく極一部一の選手以外はどうしても集中して体のケアを受けるのが難しい環境に陥ります。
他のプロスポーツと違いシーズンに入ると皆で集まって練習することや、クラブハウスでマッサージを受けるという環境も無いので、どうしてもチームとしても選手の管理が難しくなるのですが、それを補うという意味でも、今回のようなシーズン中のこの規模の合宿は今後も継続していくべきなのでしょう。(こう書くと簡単ですけど、現実30人の選手を管理をするのは大変なんです)
合宿に参加の選手達もここに来てから改めてそれを痛感しているようで、正直我々にとってかなり忙しい合宿のスタートとなりましたが、10日もたつと、明らかに選手のコンディションも違うものになっています。
合宿からは、フィラデルフィアのレース組みが一昨日にアメリカに出発、メモリアル・パンターニに出る選手は昨日、今週末からのフランス、ドーフィネリベレ参加の選手は本日フランスへ向かいました。
よって10選手の賑やかな合宿も人数が減り、今日からはツールドスイスに出るクロイツィゲルとザウグの二人が残るのみ。プライベートの合宿といってもいい規模ですが、おかげでようやく私にとってもドロミテの空気が深く吸えるようになり正直ホッとします。9日のマッサージ終了後に私は下山し、その後スイスに入ります。

2009/05/26

月曜にイタリアに戻り今はサンペレグリーノに滞在しています。
6月10日までツールドフランスに参加予定の8選手と合宿を行います。
イタリアのチームでありながらこの時期にツールに向けたチーム合宿を組むというのは異例で、私自身も初めての経験。
通常はイタリアのチームはジロを重要視し、ツールへの準備期間は少ない傾向にありますが、今年に関しては総合上位を狙える若い選手の参加があるので、かなり早い段階からツールを意識したプログラムになっています。私にとっても新鮮な経験になりそうです。
合宿の意義は、トレーニング関連では専門家による体力テストで科学的なデータを取れること、そして体のケアを選手が十分に受るのが可能な事。この2点は個人でトレーニングだけではかなり難しいでしょう。
コックも帯同してます。選手は食事でも栄養に基づいた質の高いメニュー、われわれスタッフは”美味い”に重点がおかれた食事が振舞われる予定です。

2009/05/22

先週、今週にインディバ・ジャパン社にて行われた「テカールセラピー(Tecartherapy®)講習会」に参加して きました。Tecar_con_moro
テカールセラピーとは、近年イタリアの各スポーツ医療の現場で、急速に普及している、高周波治療器を用いた療法です。
理学療法において多種多様な医療器具が用いられてきている中、治療時間の短縮かつその効果と実績において、このテカールセラピーは医療現場から非常に高い評価を受け、イタリアを中心に急速に普及しています。
「テカールセラピー」とは”セラピー”と単語が付くように、単に機器の名称でなく、それを使用する施術家が提供する施術を含む、トータルな意味での療法となります。つまりこの機械を使用するには正しい治療方針に基づく施術者の技量が必要不可欠であり、ハードだけでなくソフトな部分が非常に重要になります。そのようなことから現場では”奥の深い医療機器”と捉えられてますが、またそれが理学療法師、マッサージ師、オステオパシー、カイロ等の徒手療法家からの人気の要因に繋がっているのでしょう。Photo
私自身がこの機械に出会ったのは2002年。テカールの効果に早い段階から注目し個人所有していた当時の私の同僚モーロ氏が現場に持ち込んだのがその時で(右上は2002年リエージュの前日に施術を受けるイバン・バッソとモーロ氏)これがイタリアのプロ自転車競技で最初に用いられたケースになるようです。
その後、2005年からリクイガスとミルラムのプロ 自転車競技への正式サポートが始まり(現在はランプレとLPRへ供給)私自身も2006年より、臨床で使用しています。自転車以外でもセリエA、F1、MOTO・GP、等のプロスポーツの現場で幅広く採用されているようです。
私もこれまでチーム合宿等でテカールの講習を受けてきていましたが、今回日本において基本かPhoto_2ら教育プログラムを受ける事が出来たのは非常に意義がありました。私は単に超音波治療器の代用として使用するに留まっていた面もあるのですが、筋肉だけでなく、骨、腱、靭帯に作用する機器の電気的作用を理解することや、ストレッチ、運動法、PNF等を組み合わせた”アクティブモーション”など、今まではない新しい手法を取り入れることで、私の仕事においても更に有効的に利用しなければいけないと改めて感じているところです。
イタリアでは年々新しい手法が研究されているという点でこれからもテカールセラピーは発展していく分野だと思います。しかしどこの国にも影響を受けず、新たな方法が生み出されるという点で、イタリアは医療の分野でも非常に面白い国だと思いますね。
2月から日本での取り扱いも始まり、日本での普及についても私個人として期待しているところです。
リンク:テカール・ジャパン

2009/05/05

ツール・ド・ロマンディが終了。
今年は個人TTと山頂ゴールが無く、”差がつきにくい”と予想されてたのですが、終わってみれば、クロイツィゲルが第4ステージを力技で制し総合優勝。
総合に影響するとされたチームTTを強化する為クインツィアートやヴァンボルグをあえて招集させるなど、若干22歳ながら完全にチームのエースとしての立場。それでも物怖じもせず結果を出してしまうのは、近くで見ていても、まぁ度胸のある若者だと感心します。

今年はクロイツィゲルに関してはここまで調整の遅れというのが確かにあったのですが、最初のピークとなるロマンディにコンディションが間に合い結果も伴ったのは、正直僕としてもかなり安堵するところでした。特に将来性をプロとして既に評価されている選手は、その評価の中に”今後の伸びシロ”の分も込められているわけで、逆に成長や成績が見られない場合には、割と早く周囲から雑音が聞こえてくるものです。またチームにはほぼ同じような立場のニーバリもいますが、イタリア人である彼とチェコ出身のクロイツィゲルとでは、イタリアチームに在籍する以上、たしかにその部分に違う面が存在します。今回は評価の分かれ目となりえるレースでしたが、こうして外国のチームに在籍しながら自ら道を切り開いてゆく姿は、周りにとても強い印象を与えるものです。ホント素晴らしいの一言です。

さて、ツールドフランスに向けた第一段階が終了。ここでしばらくレースが空きます。私も日本に一時期帰国。5月の後半から始まるサンペレグリーノの2週間の合宿にあわせイタリアに戻ります。そしてツールドスイス、各国選手権、ツールドフランスと続きます。

2009/04/29

只今スイスのローザンヌ。ツール・ド・ロマンディーという6日間のステージレースです。
このレース、1998年以来、11年ぶりの参加。実は私が欧州プロチームのスタッフとして始めて参加したレースなんです。今まで所属チームは常に参加してたのですが、11年間行く機会はありませんでした。
先週は当時の同僚だったマッサージ師(今はランプレ)とその話題になったんですが、当時、何も分からない私に親切に教えてくれた感謝の気持ちは今でも忘れられないものです。また当時のエピソードを色々話してたんですが、不思議なことに僕が覚えてない事が色々あるんですよ。あれ、そんなことあったっけ?、みたいな。いやぁ、あの頃はもうはテンパってたんで記憶が一部すっ飛んでるのかもしれません。またあの年は色々不思議な経験をした1年でした。幽霊のようなものを見たり(笑)。人間、ある意味限界に近いと見られる現象なのかもしれないですね。当時は永井君だけにそれを相談したなぁ(笑)

さてロマンディーですが、クロイツィゲルを中心としたチームですが、今年は頂上ゴールが無く、高低差も少ないとの事で、総合成績は少し難しくなるとの事。チームTTが勝敗のポイントになるようです。

Romandia_2

2009/04/24

オランダ国境に近い、ベルギーのRiemstという街に滞在しています。
アルデンヌクラッシック3連戦のうち、アムステル、フレッチアの2戦が終了しました。

今回のグループは主にツールドフランスに出場するメンバーで、この3連戦、一部の選手は来週のロマンディーにまずシーズンの最初のピークを持ってきています。
この前までのバスク1周のように「次に繋がるステップ」ではなく、ここは成績のみにこだわっている遠征でなかなかに緊張感があります。
日本でも中継があるのでレースを見ている方も多いと思いますが、残念ながら、今のところリクイガスとしては非常に厳しい遠征になっているのが現実です。

プロスポーツは最終的に成績が全て・・・厳しい言葉ですよね。
いくらマッサージ師やメカニックが良い仕事をし、監督陣が完璧なオーガナイズでチーム作りを行っても、最終的に運営サイドは成績を元に評価を下します。でも大きな予算が動いている以上当然の事なのでしょう。
そういう意味でも、現在は決して気持ちのよい時間を過ごしてるとはいえません・・
しかしどん状況であれ、皆にできることは各自が仕事をしっかりとこなしていく事だけです。

日曜のリエージュはバッソ、ペッリツォッティのジロ主軸の2人も合流。またロマンディーの為リエージュをパスする予定だったクロイツィゲルも召集。そしてニーバリ。シーズンの前半を締めくくるレースとしてベストなメンバーでの参加になります。
選手のコンディションは非常に良いです。リエージュに向けて私自身もしっかりと仕事をしていきたいところです。

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